現在は資料館になっている旧呉鎮守府司令長官官舎は国の重要文化財に指定されています。
正面から見える洋館と木造平屋建ての和館に分かれています。
郷土館の2階にある旧海軍の資料とあわせて見学してもあまり時間はかかりませんが、旧呉鎮守府司令長官官舎の洋館にある全国でもほとんど残っていない貴重な壁紙「金唐紙」で飾られた部屋はなかなかお目にかかれるものではないので必見です。
余談ですが、東京の旧岩崎邸(ここも国の重要文化財)のガイドさんに聞いた話ですが、金唐紙は和紙に金箔を貼ったものを、版木にのせて刷毛で叩き出し、漆と顔料を混ぜた物で彩色しているそうで、明治時代には海外にも多く輸出されていたそうですが、現在では世界で唯一の金唐紙制作技術保持者の上田尚さんと一人のお弟子さんしか作成できる人がいないとのことです。
旧岩崎邸も入船山記念館、そのほかの文化財の金唐紙の修復にも上田尚さんがたずさわっています。
こちらは旧岩崎邸の撞球室ですが、右下に金唐紙の制作に使われた版木が写っています。
叩き出すので、繰り返し作成すれば版木も傷んでしまうため何度でも同じものを作成することができるわけではないそうです。
休憩所はなんと旧東郷平八郎邸で県の重要文化財です。
入船山記念館 (イリフネヤマキネンカン)
所在地〒737-0028
広島県呉市幸町4-6
TEL: 0823-21-1037
公開 : 9:00〜17:00
休業 : 火 祝休日の場合は翌日 12月29日〜1月3日
料金
大人:250円 団体(20人以上) 200円
高校生:150円 団体(20人以上) 120円
小・中学生:100円 団体(20人以上) 80円