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海の玄関・広島港(宇品港)の歴史
広島港は、広島城築城に伴い水陸の玄関口整備(天正17年1589年)のために、船着き場運河を建設したことから始まっています。
かつて(明治27年~昭和20年)まで、軍都廣島を支えた海の玄関です。
この港から陸の玄関までを繋ぐために、国鉄は宇品線を走らせました。(現在は廃止)
宇品港から広島駅0番ホームを往来する汽車は、軍需物資や軍人さん、そして民間人も利用していました。
昭和初期には学生が遠泳訓練を行っていたりもしたそうです。
海の玄関から出る船は、悲しい歴史ですが若き少年兵、青年兵を乗せて、最前線へと送り出した歴史があります。
『宇品港』と指定されたのは大正11年(1922年埋立法によるもの)のことですが、この約10年後の昭和7年(1932年)には、港域拡張を行い『広島港』と改称されました。
昭和23年頃から貿易港として開港指定を受け、『広島港』は新たな歴史を歩むことになりました。『広島港』復興の歩みの一歩です。
黄金山から見た広島港の夜景
平成元年には『広島港開港100周年』を迎え、来年には130周年が目前と迫っています。
『広島港』とその周辺は、大きく整備されて現在も進行形となっています。
かつて海側はすべて軍用工場であり、港も軍用港となり、開港100周年を迎えるまでは、この一帯の開発など表に出たことはありませんでしたが、平成元年の開港100周年を機に、県議・市議でも話し合われ、企業や市民からの声も高まりまして、戦後の復興から初めて大きな開発へと動き出しました。
かつては1万トンバースが主流で栄えた港ですが、現在はこれ以上の拡張が困難となり、周辺の五日市港や廿日市港を整備し、海外の大型客船はこちらを利用するようになっています。
しかし、広島港は市民に愛され四国や周辺の島々と繋がる港として現在も賑わっています。
宇品御幸2丁目には広島港を含めての歴史に触れられる『広島市歴史郷土資料館』があります。
以下にリンクをご紹介しますので、赤レンガ(被爆建物)の資料館へ足を運ばれてみるのもよいと思います。
お子様からご高齢の方まで、一緒に見るにはおすすめの場所です。
広島市歴史郷土資料館
http://www.cf.city.hiroshima.jp/kyodo/html/00top/topfrm.htm
広島港(宇品)界隈の観光とイベント
広島の海側が発展
平成元年を堺に、大きく変化を遂げてきている宇品・広島港界隈です。
リゾート&ビジネスの宿泊施設『広島グランドプリンスホテル』
それまでなかったリゾート&ビジネスの宿泊施設『広島グランドプリンスホテル』が元宇品にできると、人の流れに変化ができました。
かつては瀬戸内国立公園として賑わい、海水浴や水族館があった地域ですが、昭和40年代から50年代は日本の大きな岐路でもあり、ここ広島の宇品にも影響していました。
そのためファミリーリゾートとしての側面は消えてしまい、いつの日か心霊スポット的な噂が拡がり、かつて結核を患った方の療養施設があったことからも、あまり良い評判とならなくなりました。
しかし『広島グランドプリンスホテル』の進出は、広島シーサイドを大きく見直すきっかけとなり、変貌していきました。
グランドプリンス1階ロビー。
吹き抜けになっていて、イベントステージとして使用され、季節によって展示が変わります。
グランドプリンスの庭園。ギリシャの地中海を思わせる演出がされています。
宮島行の桟橋。宮島観光でも紹介しましたが、グランドプリンスほてるからもからも宮島行の船があり、ここから宮島観光ができます。
1階レストランポルトのランチバイキング。
窓外の景観も美しい人気のランチで、地元広島の人たちにも好まれています。
写真はデザート一部とお正月のメニューで、ビーフシチューやラーメンになっていますが、実際は、かなり種類豊富です。
洋風から和食までシェフのレパートリーも幅広く、2,600円で心もお腹も満たされます。
クリスマスやお正月には、上質のステーキやローストビーフが特別に提供されるなど、季節ごとに内容が変わるランチは予約された方が確実です。(大人2,600円小学生1,030円4歳以上幼児は550円となっている)
広島みなと公園、市民の憩いの場
広島港に隣接する『広島みなと公園』は、普段から市民の憩いの場となっています。
家族連れでも、ここで羽を伸ばすことができる広々とした公園で、イベントもよく開催されています。
お腹が空いても、隣の広島港で食事をすることもでき、少し歩いて信号を渡ると、ファミリー向けの飲食店が軒を連ねています。
夏は暑いのでお勧めできませんが、お弁当を持ってちょっとピクニック気分も味わえます。
広島みなと公園の駐車場は、1時間まで無料です。以降30分毎に100円で24時間の最大で1,000円です。広島市内としては、かなり安い駐車料金といえます。
広島グランドプリンスホテルhttp://www.princehotels.co.jp/hiroshima/
広島みなと夢花火大会
毎年7月には、広島みなと夢花火大会も開催されます。
宮島水中花火大会に次いで、人気の広島みなと夢花火大会ですが、毎年相当な来場者です。
広島港の1万トンバースで開催されていますが、車での来場は難しいため、観光でこの時期に訪れる場合は、広島グランドプリンスホテルに宿泊をされると、花火大会をホテルから観ることができます。
ただし、宿泊されないけれどもレストランから観たいという方も多いため、混み合うことは覚悟となります。
小型船舶などで海上から観ることも規制されています。広範囲な規制区域があるため、早めに現地に足を運び、その日は広島港界隈で過ごすようにするしかなさそうです。
詳しい花火大会の情報は、下記リンクをご覧ください。
2017広島みなと夢花火大会➡http://www.minato-yumehanabi.com/index.html
ひろしまみなとマルシェ➡http://hm-marche.net
宇品波止場公園界隈
広島みなと公園より東へ向かうと宇品波止場公園があります。この辺りは、お洒落な雑貨やインテリア、家具、カフェ、ベーカリーなどがある海辺のお洒落なスポットです。
ちょっと北欧ムードもある素敵なところです。
お散歩して疲れたらお茶を飲んで海を眺めて休む。お腹がすいたら、軽くお食事したりパンを買って食べたり。誰もが寛いで楽しめる場所になっています。
波止場公園からは、時折大きな外国客船を見ることができます。
大きいとは言え、外国客船では小型のものになるのですが、それでも大きい。
写真ははオーストラリアから寄港の大型客船。
実際目の当たりにすると高級マンションが海上を移動しているように見えるほどの豪華なものです。
この広島港界隈だけでも1日楽しめそうです。
フレックスギャラリー(インテリア雑貨の駐車場。店舗向にある)
店舗。店舗裏の遊歩道。(アクタス店舗裏)写真に写る三角のタワーが波止場公園。フレックスギャラリーもアクタスも、店舗内にカフェがあり、アクタス内には人気のパン屋さんアリンコベーカリーもあります。ちょっと小腹が空いたらパン屋さんでお腹を満たすこともできます。
ベイサイドビーチ坂
広島市ではないのですが、㈱ひろしま港湾管理センターの管理・運営にある安芸郡坂町
のベイサイドビーチ坂は、その顕著な例と言えます。
元々、海水浴場として賑わった場所ですが、シーサイドタウンとして広島市内からの集客を考え、町の活性化につながりました。
広島市内から一番近い海水浴場として毎年賑わっています。
ベイサイドビーチ坂➡http://www.h-port.co.jp/jigyou_park_saka.html
広島南部教会
港からは少し離れますが、広島港から電車(どの方面でもよい)宇品2丁目電停をめざし、電停からは120メートルですが、広島港からの所用時間は15分程度です。
広島南部教会が電車通り沿いに見えてきます。
現在の建物は、戦後昭和28年(1953年)に復興された日本キリスト教団広島南部教会です。
その歴史は昭和4年(1929年)に遡ります。かつての雑魚場町(現・国泰寺や千田町界隈)に創立されました。
同時に、それまで広島女学校(現・広島女学院)の第二付属幼稚園としてあったフレーザー幼稚園が、付属幼稚園となりました。しかし、4年後には漏電による火災を受けて建て直し、創立から10年後には道路拡張工事のために南竹屋町へ移転することになりました。そして被爆からしばらく時間を要したものの幼稚園と共に、宇品御幸で新たな歴史を刻み、教会は創立から今年平成29年で88周年を迎えています。
幼稚園においては、平成29年で112周年となりました。趣ある建物を見学するだけでも価値あるレアな観光スポットです。
幼稚園は、明治29年(1896年)のアテネ五輪に創設されました。当時は無料幼稚園として出発されたようです。どちらも歴史あるスポットです。
詳細は、下記のリンクからご覧くださいませ。南部教会の駐車場は約10台と少ないため、サイトの連絡先より礼拝や見学などはお問い合わせの上、お尋ねください。
広島南部教会場所と連絡先http://ww36.tiki.ne.jp/~hironanbukir/sub2.html
フレーザー幼稚園の歩みhttp://www.fraser.ro
宇品2丁目で下車したら『麺処やのや』
南部教会へ行かれるなら、広島のこのラーメン屋さんへ立ち寄ってみてください。
宇品2丁目電停下車35メートル、『麺処やのや』さん、というラーメン屋さんがあります。
徒歩すぐの距離ですが少し分かりづらいかもしれませんが、電車通りに添って広島港方面を背に左手にあります。
ここは広島ラーメンとは違いますが、港町宇品にピッタリあう鶏白湯と煮干し鶏つけそばのお店です。
鶏白湯と言っても、白と黒があります。
黒は、黒マー油がコラボされています。また海老鶏白湯もあります。
こちらは海老の出汁がブレンドされた鶏白湯で、一味違った風味です。
煮干し鶏つけそばは、さっぱり煮干しスープで、食欲のない人もつるっと食べられます。まぜ麺もメニューに登場している『麺処やのや』さんは、ラーメン通の中でも「本当に美味しい!」と、話題です。ぜひ立ち寄ってみて下さい。
お店情報
麺処やのや 住所:広島市南区宇品御幸2丁目11-3 (広島電鉄宇品2丁目から35m)
電話:082-569-7530 日曜日は14時半からの営業のみ。
通常は昼11時~14時まで、夜は18時~21時まで営業。