尾道駅を出発して徒歩5分、「尾道七佛めぐり」の最初のお寺、持光寺です。
持光寺のご本尊は「五劫思惟阿弥陀如来」様。お念仏は「南無阿弥陀仏」です。また、国宝である「普賢延命像」が伝わっており、一度拝むと寿命が延びるといわれています。
持光寺は「あじさい寺」とも呼ばれ、季節になれば色とりどりの紫陽花が美しく咲き誇ります。
こちらのお寺でぜひとも体験したいのが「にぎり仏」。右手に材料となる土をつけた棒を持ち、左手でそれを握って形にします。その後お顔を掘り、仏様とするものです。心が不思議と落ち着く、ありがたい体験です。
御朱印を集めようという方は、この持光寺で専用の御朱印帳を購入しておくことをお忘れなく。
持光寺から徒歩20分、2つ目のお寺は天寧寺です。
ご本尊は「釈迦牟尼仏」様、お念仏は「南無釈迦牟尼仏」と唱えましょう。
天寧寺に祀られている賓頭盧(びんずる)様の像は、自分が患っている箇所と同じ箇所をさすると治るといわれています。これが由来となり、地元の方には「さすり仏さん」と呼ばれ親しまれているほど。「肩こりが酷い」「腰が痛い」など自分の体に不調・不安があれば、賓頭盧様の同じ場所をなでてお祈りしてみましょう。
3月中旬から4月中旬頃は五百羅漢堂の前の枝垂桜も見事です。
五百羅漢堂にはこの地方では珍しい五百羅漢の群像がずらりと並んでいます。
天寧寺の本堂から少し離れた所に三重塔があります。
夜はライトアップもされ尾道のシンボル的な塔として親しまれている三重塔は、別名海雲塔と呼ばれ、国の重要文化財に指定されています。
天寧寺は雷による出火で一度消失していますが、この三重塔は、足利義詮が寺を創建した当時の唯一の遺構ということで、元は五重塔だったものを、上部2層が痛んだため、現在の三重塔に改築したということです。
この三重塔の付近からの景観も尾道の代表的な景観です。
夜間はライトアップされています。
天寧寺から徒歩10分、あるいはロープウェイを利用して3分の場所にある3つ目のお寺、千光寺。
ご本尊は「千手観音菩薩」様、「おん ばざら たらま きりく」とご真言を唱えます。
小規模ながら清水の舞台と同じ舞台造りになっている本堂(赤堂)と、尾道の街に今なお時を知らせる鐘楼。その鐘の音と情景は志賀直哉の小説「暗夜行路」の中でも描かれています。
また、千光寺は尾道の街を一望できるビュースポットでもあります。ぜひ体験していただきたいのが千光寺内にある「くさり山」からの展望。本堂からの眺めももちろん素晴らしいのですが、「くさり山」ならばさらにその一段上からのパノラマを堪能することができます。