毎年恒例で、5月に行われる鞆の浦「観光鯛網」は、今では全国に知られている名物行事となっています。
この観光鯛網は毎年1万人の観光客が訪れる、鞆の浦の観光行事です。
2014年は観光鯛網は5月3日から18日と開催期間が10日短くなっています。
外洋で冬を過ごした鯛が、産卵のために瀬戸内海に入ってくるのを迎え西の潮がぶつかる鞆冲は、格好の漁場となっています。
そこで毎年5月に開かれるのが観光鯛網です。
これはこの地域では初夏の風物詩となっています。
その漁法は、江戸時代から行われるようになった「しばり網漁」と言われる漁法です。
観光鯛網では鞆から見える仙酔島で、航海の安全と大漁を祈願しする樽太鼓と大漁節が浜に響き、弁財天の使いである乙姫が、舞を舞うショーから始まります。
弁財天に祈願した後、6艘の船を繰り出していよいよしばり網漁法の開始です。
指揮船の合図で、2艘の親船が長さ1500メートルの網を円を描くように入れていき、親船が鯛の逃げ道を防ぐようにしながら交差して網を絞って鯛を追い込む漁法で、網の中で、引き上げる網の中で鯛が飛び跳ねているのがよく見えます。
観光客は、遊覧船で船団の後を追い漁の一部始終を船上から見学することができ、その後親船に乗り直接鯛を買う事ができます。