平和記念資料館(原爆資料館)が、展示内容を全面的に見直しをします。
資料館では「被爆の悲惨さをありのまま伝えるため」、改装後は今までの被爆建物のれんが壁や爆風でゆがんだ鉄の門、焼け焦げた衣服などの遺品に加え、損傷の激しい遺体の写真など実物中心の展示方針にする方針で、
これに合わせ、原爆投下直後の悲惨な状況を伝える被爆再現人形「生死の境をさまよう」を2015年度末で撤去すると決めたことを受け、論争が巻き起こっています。
中国、毎日、朝日、読売新聞の4誌で取り上げられましたがインターネットの署名サイトChange.orgでインターネット上で方針撤回を求める署名運動がおこなわれています。
人形は被爆直後に大やけどを負って逃げる様子を表現し、被爆直後の悲惨さを伝えるものですが、現在の人形については被爆者から被爆者から「実際にはあんなものではなかった」、「現実はもっと悲惨だった」との指摘もみられます。
とはいえ、爆弾投下直後の爆心地付近は破壊しつくされていたため、人形が表現しているような様子を伝える「実物」は残っておらず、人形と、被爆者により語り継がれる記憶と、絵画のみで伝えられているのみです。